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愛宕神社
2012-5-6 愛宕神社。こじんまりとしているが、立派な社殿。

愛宕神社
あたごじんじゃ/岩手県遠野市綾織町新里

遠野には何箇所も愛宕神社があるが、ここで紹介する新里の愛宕神社が最もよく知られた存在だろう。卯子酉様の傍から石段を登った愛宕山の山上に鎮座している。火防(ひぶせ)の神として有名で、遠野物語拾遺にも火事にまつわる話が収録されている。

<遠野物語拾遺 第64話>
愛宕様は火防の神様だそうで、その氏子であった遠野の下通町辺では。五、六十年の間火事というものを知らなかった。ある時某家で失火があった時、同所神明の大徳院の和尚が出て来て、手桶の水を小さな杓で汲んで掛け、町内の者が駆けつけた時にはすでに火が消えていた。翌朝火元の家の者大徳院に来たり、昨夜は和尚さんのお蔭で大事に至らず、まことにありがたいと礼を述べると、寺では誰一人そんなことは知らなかった。それで愛宕様が和尚の姿になって、助けに来て下さったということがわかったそうな。

神社の神様がお寺の和尚さんの姿で現れたというのが面白い。また、火防とは関係ないがこの地にはこんな話もある。

<遠野物語拾遺 第136話>
遠野の豪家村兵の家の先祖は貧しい人であった。ある時愛宕山下の鍋が坂という処を通りかかると藪の中から、背負って行け、背負って行けと呼ぶ声がするので、立ち寄ってみると、一体の仏像であったから、背負って来てこれを愛宕山の上に祀った。それからこの家はめきめきと富貴になったと言い伝えている。

オッパショ石を連想させる立ち上がりの、これまた面白い話だ。

なお、火防の神であると同時に境界の神でもあり、城下町の境界に位置し、旅立ちの際に安全を祈り家族と別れる場所であったという。現在でも麓の卯子酉様が遠野町なのに対し愛宕神社が綾織町というように、町境に位置している。


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