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鬼王神社の水鉢
2008-3-16 水鉢を支えるのは、いかつい顔をした鬼。

鬼王神社の水鉢
きおうじんじゃのみずばち/東京都新宿区歌舞伎町

“新宿歌舞伎町”というと何だか華やかな夜の世界やアブナイ世界が連想されるが(笑)、そんな歌舞伎町のビルに囲まれた一角に小さな神社がある。それが稲荷鬼王神社で、境内に面白い形をした水鉢がある。

文政年間(1818〜1829年)、現在の新宿区内の加賀美某という旗本の屋敷にあった水鉢は、うずくまった鬼が頭に水鉢を載せているという珍しい形だったが、毎晩この水鉢から井戸で水を浴びるような音が聞こえるので刀で切りつけたところ、家人に病災が頻発したため、天保4(1833)年に稲荷鬼王神社に寄進され、今に至る。もともとは鬼の肩の部分に刀傷があったらしいが、今は風化のためか傷は見られない。水鉢は新宿区指定有形文化財に指定されている。

ちなみに神社の“鬼王”の名はこの水鉢に由来するものではなく、熊野から勧請された鬼王権現(月夜見命・大物主命・天手力男命)を祀っていることにより、地域の氏神であるお稲荷さんと合祀されて“稲荷鬼王神社”という名称になっている。神社の名に“鬼”の字が入っていることから、旗本もこの神社に水鉢を寄進する気になったのかもしれない。なお、鬼を祀っているわけではないのだが、この神社では鬼を春の神とみなし、節分の豆まきに「福は内、鬼は内」と唱えるのだという。


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